西の勝川と東の高蔵寺、重心がふたつある春日井
地域によっては栄や名駅まで30分前後で行けることもあり、春日井市は名古屋のベッドタウンとされています。市域は東西に細長く、濃尾平野から尾張丘陵にかけて広がり、南を庄内川が流れ、JR中央線と国道19号が市を横切っています。南西部から中部にかけては平地で、北東部へ向かうにつれて丘陵地や山地に変わります。
西部には市役所や商工会議所、古くからの商店街が集まっています。勝川はかつて下街道の宿場で、同じ街道には和泉宿と内津宿も置かれていました。ベッドタウンとして広がる前から、人の行き来がある土地だったわけです。
鉄道は路線ごとに生活圏が分かれます。JR中央本線の市内の駅は、西から勝川・春日井・神領・高蔵寺・定光寺の順で、市の中心駅とされるのは勝川駅です。上飯田と犬山を結ぶ20.6kmの名鉄小牧線は、市内で味美・春日井・牛山・間内の4駅を通り、ほぼすべての列車が上飯田から地下鉄上飯田線へ乗り入れて平安通まで直通しています。勝川駅からは、1993年に全線開業した11.2kmの城北線も、全線高架で西へ延びています。同じ市民でも、JRで名古屋へ出る人と小牧線から地下鉄へ抜ける人とでは、ふだん乗り降りする駅がまったく違うことも珍しくありません。
東部の高蔵寺ニュータウンは、1964年に造成が始まり、1968年に藤山台の集合住宅から入居が始まった街で、面積は702haに及びます。千里や多摩と並ぶ黎明期のニュータウンの一つに数えられ、2016年には「高蔵寺リ・ニュータウン計画」がまとめられ、2021年には2030年までを期間とする計画も作られました。2018年には旧藤山台東小学校が「グルッポふじとう」として開設され、2023年2月からは自動運転車両の定常運行も始まっています。ニュータウンの中央台には商業施設が集まり、高蔵寺駅にはゆとりーとラインの停留所もあります。古い団地の街という印象だけで語ると、いまの姿を見誤ります。
神領駅には朝夕に走る快速が停まりませんが、近くに高校や大学があるため利用者が増えています。松本町にある中部大学へは、この駅からスクールバスが出ています。1964年に中部工業大学として開学した大学です。名城大学も春日井キャンパスに農学部附属農場を置いています。平日の神領駅は学生の乗り降りが多い駅だと見ておくと、待ち合わせの時間帯を決めるときの参考になります。
車の便も無視できません。東名高速の春日井IC、名古屋第二環状自動車道の松河戸IC・勝川IC、中央自動車道の内津峠PAがあり、一般道では国道19号の春日井バイパスに加えて155号と302号も通っています。商業施設はロードサイド型の大型ショッピングセンターが目立ちます。駅前だけで暮らしが完結する街ではないので、車で動く相手なら、駐車しやすい郊外の場所を待ち合わせに選ぶ方法もあります。
話の糸口になる地元の顔もあります。平安時代の書家・小野道風の出身地とされ、1981年には春日井市道風記念館が開館しました。実生サボテンの産地としても知られ、「春日井サボテン」は市の特産品です。こうした背景を踏まえると、春日井で彼女が欲しいと考えたとき、相手が西寄りか東寄りか、JRと名鉄のどちらを使うかを早めに聞くことが、無理のない会い方につながります。
初対面は駅のそばで短く、二度目は池や古墳のある公園へ
一回目は乗り慣れた駅の近くで
初めて会う日は、相手がふだん使っている駅の近くで、1時間ほどお茶をする程度に区切ると気が楽です。高蔵寺駅はJRと愛知環状鉄道の両方が使え、勝川駅も少し歩けば城北線に乗れるので、帰り道の選択肢が増え、相手も遠慮せずに解散できます。マッチングアプリ経由の相手でも、最初の待ち合わせは昼間の駅前に置き、公園や郊外へ出かけるのは次の機会に回したほうが、互いに構えずに会えます。雨の予報が出た日は駅の近くだけで切り上げ、公園は晴れた日に回すと、予定を一から組み直す手間がありません。
二人とも西寄りなら勝川駅、東寄りなら高蔵寺駅の周辺が素直な候補です。市の西と東に分かれて住んでいる二人なら、中央本線で勝川と高蔵寺の間に位置する春日井駅や神領駅も候補に入ります。JRの春日井駅からは落合公園へ向かうバスが出ているので、話が弾んだ日はそのまま公園へ場所を移すこともできます。
池と古墳と旧線のトンネル
| 場所 | どんな所か | 会うときの手がかり |
|---|---|---|
| 落合公園(東野町) | 落合池を囲む公園。シンボルは「フォリー・水の塔」 | 池を眺めながら園内を歩いて話せる |
| 二子山公園 | 日本の歴史公園100選。国指定史跡の二子山古墳がある | 市内の古墳巡りの起点にできる |
| 朝宮公園 | 2021年に陸上競技場のスポーレ春日井が開業 | 体を動かすのが好きな相手と |
| 愛岐トンネル群 | JR中央本線の旧線に残るレンガ造りのトンネル群。2009年に近代化産業遺産 | 定光寺駅から川の上流へ歩いて約300m |
落合公園は約24.9haの広さがあり、芝生広場や噴水も備えています。1989年に日本の都市公園100選に選ばれ、多くの桜が植えられた花見の名所でもあります。花の時期は園内が混み合うため、合流場所は1993年にできた水の塔のように誰でも分かる目印の前に決めておけば、園内で探し合うことになりません。
愛岐トンネル群は約8kmにわたる旧線の上に残っていて、市の東の端にある定光寺駅が入口になります。西部の勝川に住む二人でも中央本線一本でたどり着けるので、車を出さずに少し遠出した気分を味わえます。
二子山公園の二子山古墳のほか、市内には味美白山神社古墳や御旅所古墳といった県の史跡もあります。歴史の話題が好きな相手なら、古墳を見て回るだけで一日の予定が組めます。
寺社にも見どころがあります。内々神社には夢窓疎石作と伝わる庭園があって県の名勝に指定され、社殿も県指定文化財です。密蔵院の多宝塔は国の重要文化財で、高蔵寺は933年創建を伝える天台宗の寺院です。こうした静かな境内では声も自然と控えめになるので、互いに少し慣れてきた三回目以降に向いています。
山歩きが好きな二人なら、弥勒山から道樹山へ続く東海自然歩道もあります。弥勒山は標高436.6m、道樹山は429mで、近くには425mの大谷山もあります。山道は相手の体力が分かってから誘うのが無難で、初対面の日に選ぶ場所ではありません。
市内にはほかにも、春日井市都市緑化植物園やグリーンピア春日井、潮見坂平和公園があり、尾張広域緑道も通っています。会うたびに行き先を変えても、しばらくは公園選びに困りません。
味美、楽田、大曽根で落ち合う近くの市町の相手
近くの市町といっても、ここで取り上げる中で春日井市と実際に境を接しているのは豊山町だけです。残りの市町との間にはほかの自治体をはさむため、路線や道路ごとに考えると会い方を決めやすくなります。
西側、城北線と空港のある方面
豊山町には、名古屋や春日井、味美駅方面へ向かうバスがあります。豊山で出会いを求める人とは、そのバスが向かう味美駅の周辺で落ち合えば、相手は乗り換えなしで着けます。待つのが名鉄側か城北線側かは、前日までに決めておきましょう。
城北線を西へ進んだ終点の枇杷島駅は、清須市にあります。清須市は2005年に西枇杷島町・清洲町・新川町が合併して生まれ、2009年に春日町を編入した市で、清須市はるひ美術館もあります。路線の中ほどにある小田井駅(名古屋市西区)なら、勝川と枇杷島のどちらの端からも乗り換えずに行けます。
北名古屋市とは鉄道で直接結ばれていませんが、春日井方面へは県道春日井稲沢線や春日小牧線が通じています。北名古屋で出会いを考えている相手とは、車で県道を使い、両市の間にある豊山町のあたりで合流する案が考えられます。北名古屋市には健康ドームもあり、二度目に向こう側へ出かける日の行き先にもなります。
北側、小牧線の先と犬山線の沿線
小牧線をさらに北へ乗り続けると、楽田駅(犬山市)に着きます。大口町の東部に住む人が使う駅で、春日井市内の小牧線の駅からなら乗り換えはいりません。大口町でも東寄りに暮らす相手とはこの楽田駅で会い、天気のいい日には町内の小口城址公園まで足を延ばすこともできます。町の西寄りに住む相手は最寄り駅が別になるため、住所を聞いてから場所を決めてください。
木曽川沿いに展望塔のすいとぴあ江南が建ち、高さ18mのコンクリート製の布袋の大仏でも知られるのが江南市です。小牧線の終点・犬山駅には名鉄犬山線も通っているので、春日井側は小牧線一本、江南側は犬山線一本でそろって犬山駅に着けます。
岩倉方面へは、間内駅の近くから岩倉行きの名鉄バスが出ています(停留所は小牧市内)。岩倉市には岩倉城跡や自然生態園があり、駅前より緑の多い場所でゆっくり話したいときに候補になります。バスの本数は時期によって変わり得るので、乗る前に時刻表で確認し、合わなければ岩倉駅で会う方法に切り替えてください。
東と南東、瀬戸線とリニモの方面
尾張旭で出会いを探す相手とは、大曽根駅が会いやすい場所です。JR中央本線と名鉄瀬戸線がどちらも乗り入れているので、春日井側は中央線、尾張旭側は瀬戸線に乗るだけで着きます。尾張旭市は2004年にWHO西太平洋地域の健康都市連合に加盟して健康都市宣言を行い、新居城(旭城)の模擬天守も建っています。
長久手市は天正年間の小牧・長久手の戦いの舞台になった地で、戦いの名前には小牧と並んでこの市の名が入っています。市内をJRも名鉄も通らず、鉄道はリニモだけです。春日井から電車で向かうと乗り換えが避けられないため、初回は相手のふだんの移動手段を聞いたうえで、高蔵寺駅か長久手側の駅か、乗り換えの少ない側に寄せて決めると無理がありません。
サボテンフェアと春日井まつり、交際を深める年中行事
落合公園では、例年4月ごろにサボテンフェア、5月ごろにわいわいカーニバル、7月ごろに市民納涼まつりが開かれます。サボテンフェアに誘うときは、開催日を市の告知で確認してから声をかけると段取りがすっきりします。
秋の大きな行事は春日井まつりです。例年10月の土日2日間、市役所庁舎の周辺で行われ、1977年から続いています。書のパフォーマンス「Kasugai ザ 道風」や道風平安朝行列といった、書の街らしい催しが並びます。以前に小野道風の話をしたことがあれば、その続きとして誘いやすい行事です。前もって春日井市道風記念館に寄っておけば、当日の書の催しを見る目も変わってきます。
高蔵寺ニュータウンなど東部に住む相手と出かけるなら、人混みの中で探し合うより、降りる駅を二人で決めておき、その改札の前で落ち合ってから会場まで一緒に歩くほうが当日に慌てません。
市の催しにはほかにも、春日井名物グルメ王座決定戦やハニワまつりがあります。食べ歩きが好きな相手なら前者、二子山古墳を一緒に見て回った相手なら後者と、それまでの会話に合わせて選べます。
春の桜に7月の納涼まつり、秋の春日井まつりを加えると、落合公園と市役所周辺の行事だけで春から秋までの予定がつながります。ここで挙げた行事のない冬場は、駅の近くで会う日を中心に組めば十分です。
付き合いが恋活から婚活の段階へ進み、先のことを話すようになると、行事のない普通の休日をどう過ごすかが大事になります。1979年に開設された八田川・内津川のサイクリングロードを二人で走るなど、市内で完結する過ごし方をいくつか持っていれば、毎回遠出の計画を立てなくても会えます。
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