港の高松駅と瓦町駅、二つの起点を持つ県都
高松市は香川県の県庁所在地で、江戸時代には水戸徳川家の分家である高松松平家の城下町でした。瀬戸内海に面した港が島々や本州と市を結び、かつて宇高連絡船が就航していたことから「四国の玄関口」とも呼ばれてきました。
街の顔をもう一つ挙げるなら、支店経済の街とも言われるほど、オフィスが多いことです。メインストリートの中央通りは高層ビルの並ぶ通りで、官庁街にも近い兵庫町の商店街では、平日になるとビジネスマンの姿が目立ちます。サンポート高松から栗林公園前まで約2.4kmのこの通りは、中央分離帯にクスノキが植えられ、1986年に日本の道100選に選ばれました。高松で社会人の出会いを探す場合、仕事帰りに中心部で短く会う平日の約束も現実的な組み立てになります。
鉄道の起点が二か所に分かれている
JR高松駅は高徳線と予讃線の始発駅で、土讃線や瀬戸大橋線の列車も発着します。ただし連絡船時代の名残で港のそばにあり、中心部からは北寄りに外れています。
一方の瓦町駅には、ことでんの琴平線・長尾線・志度線の3路線が集まります。11階建ての駅ビルを持つこの駅が、私鉄沿線に住む人にとっての玄関です。相手が日ごろJRを使うのか、ことでんを使うのかで、待ち合わせの起点は自然と決まります。
中心部の高松中央商店街は、兵庫町、片原町西部、片原町東部、ライオン通、丸亀町、南新町、常磐町、田町という8つの商店街の総称です。ほぼ全体がアーケードに覆われ、総延長は約2.7kmあります。雨の日の初対面でも、傘を気にせず長く歩ける通りが中心にあるのは心強い条件です。
車と自転車で動く人が多い
香川県は自家用車への依存度が高い地域で、高松市内でも移動の中心は車です。平坦な道が多く、「自転車王国」と呼ばれるほど自転車に乗る人も多く見かけます。他都市のアーケード街と違って、一部の例外を除けば商店街の中を自転車で通れるのもこの街らしいところです(丸亀町には時間帯による制限があります)。
そのため、初めて会う相手が車で来るのか、自転車なのか、電車なのかは、約束の段階で確かめておきたい点です。車なら駐車場、自転車なら停める場所まで先に決めておくと、合流してから慌てることがありません。
同じ高松市でも暮らしの場所は幅広い
2005年に塩江町、2006年には牟礼町・庵治町・香川町・香南町・国分寺町が編入され、市域は山あいの温泉郷から瀬戸内海沿いの町まで広がりました。「高松に住んでいる」と聞いても、中心部のすぐ近くとは限りません。
転入者が多いのは、ことでん琴平線の高松築港駅から仏生山駅までの沿線を中心とした地域です。この沿線に移り住んだ人なら、琴平線一本で瓦町駅や高松築港駅まで出てこられます。
市内の大学は香川大学、香川県立保健医療大学、高松大学などで、せとうち観光専門職短期大学や高松短期大学といった短期大学もあります。2025年4月には徳島文理大学香川校がJR高松駅北側の高松駅キャンパスへ移り、港に近い駅の周りにも学びの場が加わりました。
ことでん、JR、フェリーで行き来する周辺の市町
暮らしの範囲は市の境界の外にも続いています。東へは長尾線と志度線、南西へは琴平線、西へは予讃線が延び、北の海には島へ渡る船があります。
長尾線と志度線で東へ
長尾線に乗って高田駅を過ぎると、次の池戸駅からは三木町です。香川大学の医学部と農学部のキャンパスがあり、町自ら「文教の町」を名乗っています。三木町で出会いを探す相手となら、長尾線の沿線の駅か、終点の瓦町駅で会えば乗り換えが要りません。
さらに東にあるさぬき市は、JR志度駅が中心駅で、特急「うずしお」が全列車停まります。高松からはJR高徳線とことでん志度線がほぼ並んで走っているので、その中ほどにあたるJR屋島駅や琴電屋島駅、八栗駅の周辺なら、どちらの路線を使う相手とも落ち合いやすい位置です。
琴平線で南西へ
仏生山駅、一宮駅、岡本駅と市の南部を抜けた琴平線は、挿頭丘駅から綾川町に入ります。綾川町は讃岐うどん発祥の地とされる町で、町役場に近い滝宮駅から瓦町駅までは約35分です。綾川町での出会いを望む人と会う日は、仏生山駅から一宮駅のあたりが道のりのほぼ中ほどになります。
山側に広がるまんのう町には満濃池や国営讃岐まんのう公園がありますが、町役場のある中心部に駅はありません。移動は車が中心になるため、琴平街道(国道32号・県道282号)沿いで落ち合うか、滝宮駅から仏生山駅までの琴平線沿線で待ち合わせる形が組みやすいはずです。
予讃線で西へ
予讃線は香西、鬼無、端岡、国分と市内の駅を西へ進み、讃岐府中駅から坂出市に入ります。瀬戸大橋の四国側の玄関口にあたる市で、高松市との境には両市にまたがる五色台の丘陵が横たわっています。坂出に住む相手とは、端岡駅や国分駅のあたりで会えば片道の長さがほぼそろいます。
坂出市のさらに西隣が宇多津町で、高松市とは接していません。宇多津駅は予讃線と瀬戸大橋線(本四備讃線)が分かれる駅で、周辺にはゴールドタワーや四国水族館があります。宇多津で出会いを求める人とは、同じ予讃線で両駅のあいだにある坂出駅で落ち合う手もあります。
海の向こうから来る相手
小豆島の土庄町は、高松市と海を隔てて隣り合う町です。高松港と土庄港の間にはフェリーと高速船が通い、オリーブの加工品や手延べそうめんで知られる島から船で高松へ出てこられます。船で来る相手とは、旅客ターミナルのあるサンポート高松で会えば、下船してすぐに顔を合わせられます。フェリー乗り場はJR高松駅から徒歩5分ほどの距離です。
岡山県の玉野市とは、瀬戸内海に浮かぶ大槌島の上で境を接しています。高松港と宇野港を結んでいた宇高航路は、現在すべての会社が運航を休止しています。玉野市で出会いを探す相手と会うなら、高松港からも宇野港からも船で渡れる直島の宮浦港が海の上の中間点です。陸路の場合は、瀬戸大橋線で岡山方面へ出て宇野線に乗り継ぐ経路になります。
栗林公園、玉藻公園、赤灯台を初対面で歩く
高松で出会いを求めて最初に会う場所は、相手が乗ってくる路線から逆算すると決まりやすくなります。
| 相手が使う路線 | 待ち合わせの起点 | そこから向かいやすい場所 |
|---|---|---|
| JR予讃線・高徳線・瀬戸大橋線 | JR高松駅 | サンポート高松の港側 |
| ことでん琴平線 | 栗林公園駅、瓦町駅 | 栗林公園、中心の商店街 |
| ことでん長尾線・志度線 | 瓦町駅 | 中心の商店街 |
昼の庭園でゆっくり話す
栗林公園は江戸時代初期に築かれた回遊式の大名庭園です。紫雲山を背景に6つの池と13の築山が配され、1875年に県立公園として一般に公開され、1953年には国の特別名勝に指定されました。
池をめぐる順路を歩きながら話せるので、向かい合って座るだけの初対面より会話の間が持ちやすい場所です。暑い季節は日が高くなる前の時間帯を選び、歩いたあとに中心部へ移って食事をする流れにすると、半日ほどで無理なく区切れます。
駅名に公園の名が入った駅は二つあり、ことでん琴平線なら栗林公園駅、JR高徳線なら栗林公園北口駅です。名前が似ているので、約束の駅名は「北口」が付くかどうかまで正確に伝えると、改札を出たところで探し合わずに済みます。
海側の城跡と倉庫街
玉藻公園は、海に面した高松城の跡です。月見櫓、水手御門、艮櫓などが国の重要文化財で、城の石垣と瀬戸内海を一度に眺められます。
サンポート高松には、1998年に移設改築された玉藻防波堤灯台、通称「赤灯台」があります。同じ一帯には2025年2月に開館したあなぶきアリーナ香川があり、コンサートやスポーツの会場として使われています。二人とも好きなアーティストの公演がある日なら、終演後にそのまま港を歩くこともできます。
北浜町の北浜alleyは、昭和初期の倉庫群を改装して2000年に生まれた複合商業施設です。ギャラリーや雑貨店、カフェが入り、広場ではマーケットやコンサートも開かれます。週末には若い人が多く集まり、古い港の雰囲気も残る場所なので、写真を撮りながら歩くだけでも会話のきっかけが見つかります。
夕方からならライオン通
丸亀町商店街の一本東を南北に通るライオン通は、飲食店の多い通りです。繁華街の中を抜けているため、ほかの商店街より夜もにぎわいがあります。仕事帰りに会う日は、アーケードのどこかで合流してからこの通りで食事の店を選ぶと、夜まで同じ界隈で過ごせます。
屋島は明るい時間に
高松港の周辺からは、平らな頂をもつ屋島がよく見えます。標高292mの台地状の山で、源平合戦の屋島の戦いの舞台になり、1934年には瀬戸内海国立公園の区域に指定され、同じ年に国の天然記念物にもなりました。
山上には四国八十八箇所の84番札所である屋島寺のほか、やしまーるや新屋島水族館があり、多くの島が浮かぶ瀬戸内海を見下ろせます。南嶺と北嶺を結ぶ遊歩道も整っています。初対面より二度目以降の昼の散策に向いた場所で、日が傾く前に山を下りる計画がおすすめです。
交際が続いた二人の高松、祭りの月と島への船旅
一年の行事を会う口実にする
春は栗林公園桜花まつりで桜の時期が始まります。初対面で歩いた庭園を、花の季節にもう一度二人で訪ねるのも自然な流れです。例年5月の連休ごろには、高松春のまつり・フラワーフェスティバルで中央公園が花でいっぱいになります。
夏の大きな行事はさぬき高松まつりで、例年8月中旬に中央公園をメイン会場として開かれます。会期の2日目には花火大会があり、最終日には中央通りで「一合まいた」の総踊りが行われます。
秋は例年9月に仏生山大名行列、例年10月にYOSAKOI高松祭りがあります。琴平線の沿線に住む相手なら、仏生山の行列はそのまま地元の行事として一緒に見に行けます。紅葉の時期には、2005年に高松市に加わった塩江の温泉郷で塩江もみじまつりも開かれるので、車を出せる二人なら山あいまで足を延ばすのもいいでしょう。
冬は例年12月に中央公園で高松冬のまつりがあり、クリスマスの時期まで続きます。例年2月にはさぬき映画祭も開かれます。出かける前には、どの行事もその年の開催日を確かめたうえで計画を立てましょう。
女木島と男木島へ日帰りで渡る
高松港からは、雌雄島海運のフェリーで女木島と男木島へ渡れます。どちらも高松市の島で、鬼ヶ島とも呼ばれる女木島には鬼ヶ島洞窟と鬼ヶ島おにの館があり、男木島には1895年に点灯した男木島灯台が立っています。島へ渡る短い船旅は、市内の街歩きとはまったく違う一日になります。豊島の家浦港へ向かう航路も高松港から出ています。
瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内の島々と沿岸部で3年に1度開かれる現代美術の祭典です。高松港周辺、女木島、男木島、直島、豊島、小豆島などが会場になり、会期は春・夏・秋の3シーズンに分けられるのが通例です。開催年には、会期の一つを選んで二人で島めぐりの計画を立てると、季節ごとに会う楽しみが増えます。
琴平線の南と志度線の東に住む二人
琴平線は高松築港駅から瓦町駅を通って南へ、志度線は瓦町駅から東へ延びています。たとえば一人が仏生山の近く、もう一人が屋島の東側に住んでいる場合でも、ふだんは瓦町駅で会い、月に一度は互いの沿線の行事や景色を訪ねる、という交互の組み立てができます。南の仏生山なら秋の大名行列、東の屋島なら昼の山上散策と、沿線ごとに出かける理由はそろっています。婚活として先の暮らしまで考える相手なら、相手の沿線を実際に歩いてみることが、住む場所を話し合う材料にもなります。
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