海と丘に挟まれた横須賀、東と西で違う暮らし
市の中央部には三浦丘陵の丘が続き、標高242mの大楠山もあって、平らな土地はあまり多くありません。東京湾側には行政や経済の機能、大きな工場、住宅地が集まり、相模湾側には自然が多く残って農業も盛んです。同じ市内でも、海の向きが変わるだけで街の表情はかなり違って見えます。海に近いこともあって、冬も比較的穏やかとされる土地です。
江戸時代から国防の拠点とされ、戦前は海軍の街でもありました。いまも在日米海軍の横須賀海軍施設や海上自衛隊の横須賀基地があります。三浦半島の中心都市で中核市でもある横須賀市は「国際海の手文化都市」をスローガンに掲げ、市外から訪れる人との交流を大切にしています。
京急本線とJR横須賀線、二本の線路の使い分け
京急本線は追浜から京急田浦、安針塚、逸見、汐入、横須賀中央、県立大学、堀ノ内と南へ進み、京急大津、馬堀海岸を経て浦賀で終点を迎えます。堀ノ内で分かれる京急久里浜線は、新大津、北久里浜、京急久里浜、YRP野比、京急長沢、津久井浜を通って三浦市へ向かいます。JR横須賀線の市内の駅は田浦、横須賀、衣笠、久里浜の四つで、久里浜が終点です。
京急どうしでも、本線の浦賀方面に住む人と久里浜線の沿線に住む人とでは、堀ノ内駅から先の方向が分かれます。互いの最寄り駅を聞いたうえで考えるなら、分かれ目より手前の横須賀中央や県立大学のあたりが、どちらも引き返さずに済む場所です。
衣笠駅はJRだけ、県立大学駅や馬堀海岸駅は京急だけの駅です。相手の最寄り駅の名前を聞けば、その人がふだんどちらの会社の電車に乗っているかがほぼ見えてきます。京急の相手なら横須賀中央や汐入、JRの相手なら横須賀駅というように、帰りに乗る路線の駅をそのまま待ち合わせ場所にします。初回から相手に乗り換えを頼むこともありません。
横須賀中央と汐入、駅を出てすぐの商業地
市の中心商業地は、快特が停まる京急の横須賀中央駅の一帯です。若松町にある駅の西口側には大型の商業ビルが建ち、周辺には三笠ビル商店街などの商店街が続いています。京急で北へ一駅の汐入駅の近くには、2020年4月に装いを新たにした商業施設があります。
中心から離れた地区にも、それぞれの商店街があります。追浜、衣笠、久里浜、浦賀、北久里浜、YRP野比駅前、船越仲通りなどで、このうち船越・衣笠・久里浜の三か所は、通りの上を屋根ですっぽり覆った全蓋式アーケードです。船越仲通りのアーケードは約140mの長さがあります。京急久里浜駅にも商業施設があります。
相手の住まいが横須賀中央から遠い地区なら、こうした地区ごとの商店街の名前が会話の手がかりになります。衣笠や久里浜の名前が出たら、無理に中心部まで呼び出さず、「そちらの駅の近くで会いましょうか」と聞いてみるのも一つの手です。
北部に住む相手の場合は、京急本線で市内に入って最初の駅、追浜が目安になります。追浜にも地元の商店街があるため、横須賀中央まで南下しなくても初回の一時間ほどは過ごせます。
大学のある街と、平日の会い方
市内には神奈川県立保健福祉大学と神奈川歯科大学があり、京急にはそのまま県立大学という名前の駅もあります。神奈川歯科大学には短期大学部も置かれ、防衛大学校も市内にあります。
社会人どうしが仕事を終えてから会う平日は、帰り道の駅で一時間ほど過ごす程度が、初めのうちは無理がありません。相手の通学先や職場が県立大学駅の近くなら、快特の停まる横須賀中央駅までは京急本線で北へ一駅です。授業や仕事のあとに一駅だけ出てきてもらい、中心部の商店街で軽く食事をするくらいの約束から始められます。
ヴェルニー公園とどぶ板通り、汐入周辺で迎える初対面
横須賀で出会いを探す人が最初の一回に選びやすい場所は、JR横須賀駅から京急の汐入駅、横須賀中央駅にかけての湾岸に並んでいます。どこも駅から歩いて行けるので、車がなくても予定を組めます。
| 行き先 | 最寄り駅と歩く目安 | 話題にできるもの | 向いている時間 |
|---|---|---|---|
| ヴェルニー公園 | JR横須賀駅から徒歩1分、汐入駅から徒歩5分 | フランス式庭園の様式を取り入れた海沿いの花壇 | 明るい昼から夕方 |
| どぶ板通り | 汐入駅から徒歩3分 | 約300mの通りに商店や飲食店が約150軒並び、スカジャン発祥の地とされる | 食事も含めた夕方 |
| 三笠公園 | 横須賀中央駅から徒歩約15分 | 保存されている記念艦三笠と芝生広場 | 天気のよい日中 |
| 横須賀中央駅の東口 | 駅を出てすぐ | ペデストリアンデッキ「Yデッキ」が目印になる | 平日の仕事帰り |
どぶ板通りは本町1から3丁目のあたりで国道16号と並ぶように延び、アメリカと日本の文化が混ざり合った独特の雰囲気を持つ商店街として知られています。通りの店は本町商店会としてまとまっています。汐入駅で落ち合い、端から端まで歩きながら入る店を決める流れにすると、行き先を決めきれない初対面でも間が持ちます。
ヴェルニー公園のような海沿いの公園は、風の強い日は声が通りにくく、ゆっくり話すのには向きません。そうした日のために、汐入駅の近くの商業施設か横須賀中央の商店街を、もう一つの行き先として決めておきます。汐入駅の近くの施設なら、公園から歩いて移れます。
駅から少し歩く三笠公園へは、横須賀中央駅の東口で待ち合わせてから向かえば、道すがら最初の会話を始められます。
京急とJRの二人なら久里浜で
JRと京急に分かれた二人でも、市の中心部ならJR横須賀駅と汐入駅のどちらからも歩けるヴェルニー公園で落ち合えます。二人とも市の南のほうに住んでいるなら、久里浜も候補に入れてみてください。JR横須賀線は終点の久里浜駅まで、京急は久里浜線の京急久里浜駅まで走っていて、どちらの路線からも乗り換えずに久里浜の地区へ来られます。JRの久里浜駅と京急久里浜駅は別の駅なので、どちらの改札で待つかまで決めておきます。全蓋式アーケードの商店街もあり、雨の日でも傘を差さずに店を見て回れます。
二回目以降は浦賀の港町へ
二回目以降の休日なら、京急本線の終点、浦賀まで足を延ばせます。駅を降りると、かつて造船所があった港町が広がっています。1853年、ペリーの率いる艦隊は浦賀の沖に来航し、一行は久里浜に上陸しました。旧浦賀造船所は2003年3月に閉鎖されています。幕末の出来事を話の種にしながら、繁華街の駅前とは違う港の景色の中を歩けます。浦賀にも地元の商店街があり、歩き疲れたときの寄り道先になります。
境を接する逗子・葉山・三浦、海を渡った先の富津
横須賀市が陸で境を接しているのは、北の横浜市金沢区と、逗子市、葉山町、三浦市です。千葉県の富津市とは、東京湾の海の上で接しています。三浦半島の外にある寒川町と綾瀬市は市境から離れているため、乗り継ぎの駅を集合場所として考えます。
JR横須賀線で北西へ、逗子市と葉山町
JR横須賀線は、市内の衣笠駅や久里浜駅から逗子駅まで乗り換えなしで走っています。その逗子市では、相模湾側の小坪に、1952年に第1種漁港となった小坪漁港があります。逗子での出会いを考える場合は、相手の最寄りの逗子駅か、こちらの最寄りの横須賀駅のどちらかで落ち合えば、二人とも同じ線に一本で乗れます。
葉山しおさい公園のある葉山町は、横須賀市との境のあたりに長者ヶ崎を持つ海沿いの町です。葉山で出会いを探すときの初回は、町内に駅がないぶん、相手がバスで出てこられる逗子駅か逗子・葉山駅の周辺で会い、こちらは横須賀線で逗子駅へ向かう形が考えやすいでしょう。
京急久里浜線で南へ、三浦市
京急久里浜線は津久井浜を過ぎると三浦市に入り、三浦海岸駅と終点の三崎口駅に着きます。三浦市はキャベツやダイコン、スイカの産地で、1960年に開通した城ヶ島大橋で城ヶ島と結ばれています。出会いの範囲を三浦まで広げるなら、同じ線の上にある京急久里浜駅の周辺が中間点の候補です。
久里浜港から東京湾を渡って、千葉県富津市
東京湾の向こう岸にある千葉県の富津市は、海苔やアサリ、バカガイの産地です。東京湾フェリーに乗れば、富津市の金谷港から久里浜港まではおよそ40分の船旅です。相手が船で来るときは、久里浜の港のそばで会えば、下船してから長く歩かせることもありません。その日にフェリーが出ているかどうかは、家を出る前に運航情報で見ておきます。
大船や横浜で乗り継ぐ、寒川町と綾瀬市
寒川町には、さむかわ中央公園があります。町内の倉見には、東海道新幹線の新駅を設ける構想も持ち上がっています。寒川に住む相手とは、向こうはJR相模線で茅ヶ崎へ出て東海道線に乗り換えて大船へ、こちらは横須賀線で大船へ、という組み合わせで会えます。
綾瀬市は製造業の盛んな市で、市内には光綾公園があります。市内に鉄道の駅がないため、ふだん相鉄本線の駅を使う綾瀬の相手とは横浜駅が中間点になります。相鉄本線と京急本線がそろって乗り入れる駅なので、二人とも乗り換えはいりません。
バラとカレーとジャズ、横須賀の暦で関係を深める
5月の汐入、バラの庭とカレーの街
2001年のリニューアルで今の庭園の姿になったヴェルニー公園には、約2,000株のバラが植えられています。花の見ごろは5月から6月ごろです。例年5月下旬にはローズフェスタも開かれます。横須賀は1999年に「カレーの街」を旗揚げした街で、例年5月にはよこすかカレーフェスティバルが催されます。昼にバラを見てから、夕方はカレーの店を一緒に探す、という休日の過ごし方ができる季節です。
6月には例年よこすかYYのりものフェスタがあり、乗り物の好きな相手となら、梅雨どきの一日の行き先がひとつ増えます。好きだった乗り物の思い出話から、相手が育った土地の話へ自然に広げられるのも、こうした催しの良さです。
夏の久里浜と、年に数回のドブ板バザール
夏には久里浜ペリー祭が開かれ、花火なども楽しめます。一度目に浦賀や久里浜を歩いた相手なら、幕末の話の続きとして誘える行事です。ペリー祭とは別に、市内で花火大会が開かれる年もあります。こちらは開催の時期が一定していないため、誘うのは告知が出てからです。どぶ板通りでは例年2月・5月・7月・11月ごろにドブ板バザールがあり、一度歩いた通りを別の顔で見られます。
11月から年末、ジャズとシーサイドマラソン
秋の終わりは、例年11月に横須賀トモダチジャズとよこすかシーサイドマラソンが開かれる時期です。走るのが好きな相手ならマラソンをきっかけに、音楽が好きな相手ならジャズを口実に誘えます。12月には例年よこすかカウントダウンがあり、年越しを一緒に過ごす約束につなげられます。マラソンの日は、走る側に回るか沿道で応援する側に回るかで、二人の一日の動き方がまるで変わります。ジャズに誘うなら、その年の出演者や会場を先に調べておくと、当日までのやり取りの話題にもなります。
都心への通勤と横浜横須賀道路、長く付き合うための足まわり
相手の職場が東京なら、休みの日は都心の混雑から離れて、二つの海に面した半島の海辺で一日を過ごすように誘えます。
市内の駅から離れた地区に住む相手とは、車で行き来する場面も出てきます。横浜横須賀道路が市内まで延び、横須賀IC、衣笠IC、馬堀海岸ICなどがあります。2009年には佐原ICから馬堀海岸ICまでの区間が開通しました。一般道では、国道16号と134号、県道217号逗子葉山横須賀線などが主な道路です。JRの衣笠駅と衣笠ICがともにある衣笠は、電車で来る人と車で来る人が落ち合う場所として考えられます。
東京湾側の駅の近くで暮らす人と、相模湾側の畑の多い地区で暮らす人とでは、ふだんの移動手段も週末の過ごし方も違います。相手が電車で動くことが多いのか、車で動くことが多いのかは、付き合い始めの頃に聞いておきたいことの一つです。結婚を考え始める頃には、どちらが運転するのか、帰りは何時に出るのかといった取り決めも、少しずつ二人で固めていく段階に入ります。
まだ相手との接点がないなら、ページ内のフォームからメール一つで申し込み、返事を待つこともできます。