線路で東西に分かれた街、春日部の成り立ち
埼玉県の東部にある春日部市は、国道4号・新4号国道と国道16号、そして東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)と東武野田線(東武アーバンパークライン)が交差する街です。市内には東武の駅が8つあり、武里や一ノ割、北春日部はスカイツリーライン、豊春や八木崎、南桜井はアーバンパークラインの駅です。
両線が重なる春日部駅では、アーバンパークラインが大宮方面と、野田市や流山おおたかの森、柏、船橋の方面とに分かれます。スカイツリーラインには東京メトロ日比谷線や半蔵門線へ乗り入れる直通列車が走り、特急スペーシアも全列車がこの駅に停車します。高度経済成長のころから東京のベッドタウンとして人口を増やしてきた街で、都心へまっすぐ出られる線路はその暮らしを支えてきました。都内へ通う社会人が春日部で出会いを探すなら、平日の帰りにこの駅で降りて短く会う形も組めます。
駅の東側は、江戸時代の粕壁宿にあたる場所です。日光街道と奥州街道の宿駅として開かれた宿場で、日本橋から数えて4番目。日本橋から一日歩き通すと、ちょうど最初の泊まりになるのがこの粕壁でした。4と9のつく日には六斎市が立ち、近世以降、商いの町として育ってきた歴史があります。東武鉄道の駅も、開業時は「粕壁駅」の名でした。いまも東口の旧街道一帯には宿場町の面影を残す古い民家があり、春日部情報発信館「ぷらっとかすかべ」や春日部市民文化会館、市立中央図書館もこちら側にあります。古い家並みを眺めながら歩く東口は、街の昔話をきっかけに相手の地元の話を聞き出せる側だといえます。
反対の西口は、駅の西側で進んだ土地区画整理に合わせて後から開かれた出口です。商業施設のほか、市役所や春日部市立医療センターが並び、西口側には大沼総合運動公園もあります。中心市街地が伊勢崎線と野田線の線路で東西に分断されてきたため、それを解消する高架化工事が進み、仮駅舎や仮ホームが使われています。
2005年に旧庄和町と合併して今の春日部市になり、アーバンパークラインの南桜井駅がある庄和地区も市内に加わっています。
市の花はフジ、市の木はキリです。特産品には桐箪笥、麦わら帽子、羽子板が挙げられ、桐箪笥の始まりについては、東照宮の造営に関わった職人が移り住んだからだという言い伝えのほか、幸松村(今の春日部市)の村人が川越で技を身につけたのが最初だとする1924年の記録もあります。
アニメ『クレヨンしんちゃん』の舞台としても知られ、市制50周年の記念事業では作中の野原家の住民登録が行われました。しんのすけが市のイメージキャラクターを務めたのは1年間でした。春日部駅の発車メロディに、作品の代表曲「オラはにんきもの」が使われてきたことでも知られています。
地形を見ると、市域の中央は中川低地と呼ばれる平らな土地ですが、内牧や花積、金杉、宝珠花などには台地があり、下総台地と大宮台地という二つの台地がひとつの市の中に入っています。その台地のある地区のひとつ、内牧には、国際経営学部と教育学部をもつ私立の共栄大学の本部が置かれています。同じ春日部でも、駅前の旧市街と田園の広がる内牧とでは、日々の風景がずいぶん異なります。
藤の花と古利根川、春日部の初回に向く行き先
初回の行き先は、春日部駅のまわり、アーバンパークラインで一駅先、駅から離れた場所の三つに分けると選びやすくなります。
| 行き先 | 起点にする駅や場所 | 向いている会い方 |
|---|---|---|
| 旧日光街道と古い民家 | 春日部駅東口 | 旧街道沿いの家並みを見ながら歩く |
| 古利根川と古利根公園橋 | 春日部駅東口側 | 川べりを歩いて駅へ戻る |
| 牛島の藤(藤花園) | 藤の牛島駅 | 垂れ下がる花房を見上げる花見 |
| 内牧公園 | 内牧(駅に隣接していない) | 桜の季節の遊歩道歩き |
| 首都圏外郭放水路と龍Q館 | 国道16号の地下(上金崎から小渕) | 予約して申し込む見学 |
大落古利根川(古利根川)は一級河川で、市街地の北から南東へ向かって流れています。春日部駅と藤の牛島駅のあいだでは、アーバンパークラインの古利根川橋梁がこの川を渡ります。東口側では古利根公園橋が八丁目と粕壁東一丁目の対岸を結んでいます。駅で落ち合い、川べりを少し歩いてから駅前へ戻る流れにしておけば、会話が続けば延ばし、ぎこちなければ早めに切り上げることもできます。
春日部市牛島にある牛島の藤(牛島のフジ)は、国の特別天然記念物となっているノダフジの巨木です。盛りの時期には花房が長いもので2メートルに達し、樹齢は1,000年とも1,200年ともいわれます。弘法大師(空海)が自ら植えたという言い伝えも残っています。藤花園として公開されていて、花の時期は例年4月下旬から5月上旬です。年によって咲き具合がずれるので、開花の便りを見てから日取りを決めるのが確かです。
内牧公園は内牧アスレチック公園とも呼ばれる市営の公園で、アスレチック広場やバーベキュー広場、じゃぶじゃぶ池があります。遊歩道は田園地帯を包むように回る周回コースと、中央を横切るコースからなり、周回コースの北側や駐車場のまわりに植えられた桜が春の花見どころです。最寄りの駅がすぐ横にある公園ではないので、車を出すのか、どこで拾うのかまで前日までに決めておきます。
首都圏外郭放水路は、国道16号の地下およそ50メートルを、上金崎から小渕まで約6.3キロにわたって通っています。長さ177メートル、幅78メートルの調圧水槽に59本のコンクリートの柱が立ち並ぶ様子から、「地下神殿」と呼ばれることの多い施設です。一般の見学は予約制の見学会という形をとってきたので、誘うなら二人の予定を合わせて早めに申し込む必要があります。庄和排水機場の中には地底探検ミュージアム「龍Q館」も併設されています。初回より、何度か会って相手の好みがわかってきたころに向く行き先です。
季節でいえば、春は牛島の藤と内牧公園の桜、ふじ通りの藤棚が続けて見ごろを迎え、外を歩く行き先が一気に増えます。反対に暑さの厳しい時期は、川べりや公園を歩く時間を短めにして、駅に近い屋内で過ごす時間を長めにとると、二人とも疲れを残さずに帰れます。
古利根川がつなぐ周辺の町と、落ち合う駅
春日部と市境を接する市町のうち、杉戸町、宮代町、松伏町、白岡市は、春日部駅のほかにも落ち合える駅があります。大落古利根川は杉戸町・宮代町・春日部市・越谷市・松伏町の境界付近を流れて中川に合流する川で、この流れに沿って町々が並んでいます。幸手市は春日部とは接しておらず、杉戸町のさらに先にあります。
北の宮代町と杉戸町、日光線の幸手市
春日部駅からスカイツリーラインで北へ向かうと、宮代町百間にある東武動物公園駅に着きます。伊勢崎線と日光線が分かれる駅で、北の三つの市町の相手とはここで落ち合うと、どちらか一方だけが長く乗り続ける形になりにくくなります。
南北に縦長の町域をもつ宮代町は、町の中央部に東武動物公園と日本工業大学を抱えています。町名は姫宮神社の「宮」と身代神社の「代」を一字ずつ合わせたものです。
東武動物公園駅の東側、古利根川をはさんだ向こうが杉戸町です。町には道の駅「アグリパークゆめすぎと」があり、古利根川で行われる「古利根川流灯まつり」は埼玉ふるさと自慢100選に選ばれています。杉戸で出会いを探す場合は、二度目の行き先にこの道の駅を加えられます。
日光線は東武動物公園駅が起点で、杉戸町を抜けた先に幸手市の幸手駅があります。駅の東側に延びる旧道が旧日光街道で、かつての幸手宿はこの道筋に置かれていました。権現堂堤(桜土手)には約1000本の桜が並び、周辺の農地には菜の花も植えられていて、春に二人で歩く場所として思い浮かべやすい土地です。
宇都宮線の白岡市
白岡市も春日部と市境を接していますが、市内を通る鉄道はJR宇都宮線で、白岡駅と新白岡駅があります。白岡八幡宮には、平安時代に慈覚大師が訪れた際、白い鳩が舞ったという地名の由来にまつわる言い伝えが残ります。梨づくりの土地として名が通っているのも白岡です。白岡で出会いを求めて電車で動くなら、スカイツリーラインと宇都宮線が接続する久喜駅で落ち合う形も一案です。
せんげん台駅から路線バスで松伏町へ
南東側の松伏町には、松伏記念公園や、関東八十八箇所の77番霊場にあたる東陽寺があります。松伏で出会いを探すときは、越谷市のせんげん台駅東口から春日部市内の赤沼を通って松伏町役場へ向かう、茨城急行自動車の路線バスを覚えておくと便利です。松伏に住む相手とはスカイツリーラインのせんげん台駅で落ち合えば、相手は路線バス、こちらは電車で向かえます。
ふじ通りの藤棚と夏の御輿、春日部の年中行事を約束に
春日部の出会いを二度目、三度目の約束へつなげるとき、日取りの目安になるのが街の年中行事です。春の藤まつり、五月の大凧あげ祭り、夏まつりと、例年の大きな行事は春から夏にかけて集まっています。
春の主役は西口です。市の花をフジに定めた街らしく、春日部藤まつりは例年4月第4日曜日ごろ、春日部駅西口の「ふじ通り」で開かれます。通りの両側に藤棚がおよそ1キロ続き、マーチングバンドなどのパレードや流し踊りが通りを進みます。メッセージだけの段階から一歩進めたい相手を、マッチングアプリの外で藤棚の下へ誘う理由として使えます。
夏は東口がにぎわいます。春日部夏まつりは八坂神社の祭礼に由来し、例年7月中旬の週末、かすかべ大通りとその周辺で、勇壮な御輿のパレードや豪華な装飾の山車のパレードが行われます。宿場町だった東口の街なかを、御輿と山車が練り歩く週末です。古くは7月15日に近い土日に開かれていましたが、近年は選挙や近くの祭事との兼ね合いを見て日付が決められています。7月に入ったら、その年の発表を確かめてから約束を入れてください。
五月の初めには庄和地区が舞台になります。大凧あげ祭りは例年5月3日と5日に西宝珠花で行われ、同じ地区には大凧公園と大凧文化交流センター「ハルカイト」があります。大凧公園は、閉館して建物も解体された大凧会館の跡地につくられた公園です。4月下旬の藤まつりからほどなくこの祭りの日が来るので、春のうちに二つの行事へ続けて誘うこともできます。
内牧地区には梨の直売農家が多く、直売の時期なら内牧公園で過ごした帰りに二人で立ち寄れる場所があるのも、この地区で会う楽しみのひとつです。春に公園の桜の下を一緒に歩いた相手となら、季節を変えて同じ内牧へもう一度出かける理由ができ、二度目の誘いも切り出しやすくなります。
登録の申請をいただいたら、こちらで一件ずつ内容を確かめたうえで、承認できるかどうかを電子メールでお伝えします。