池袋線と新宿線が並んで走る街の暮らし
西武池袋線と西武新宿線は、市内を南東から北西へ並ぶように走っています。二つの線が交わる所沢駅の周辺が中心市街地で、駅前のプロペ通りには飲食店や衣料品店が並び、西武鉄道の本社もこの一帯にあります。プロペ通りの先はファルマン通りへ続き、旧市役所のあった元町を抜けて、金山町の交差点まで銀座商店街が延びています。
ファルマン通りという名前には、街の歴史が刻まれています。1911年、現在の並木地区を中心とする一帯に日本初の飛行場が開かれ、同じ年の4月5日、徳川好敏大尉の操縦するアンリ・ファルマン機がここで初飛行を記録しました。所沢が「航空発祥の地」と呼ばれる理由で、市の鳥ひばりをもとにした公認マスコット「トコろん」の頭にもプロペラが付いています。初対面の雑談に持ち出しても重くならない話題です。
戦後、飛行場の跡地は在日米軍の所沢通信基地となり、そのうち7割が市に返還されました。返還地に整備されたのが所沢航空記念公園で、公園を中心とする並木地区には公共機関が集まり、通信基地もいまなお残っています。
駅ごとに違う住宅地の成り立ち
所沢駅から池袋線を西へ進むと西所沢、小手指、狭山ヶ丘と続き、新宿線で本川越方面へ進むと航空公園、新所沢です。新宿線はその先、本川越まで乗り換えなしで走ります。中心部の所沢地区には高層マンションが連なり、駅前の眺めは郊外の駅とかなり違います。
市の南東部はJR武蔵野線が横切っていて、市内の駅は東所沢です。ただし市内に西武線との乗換駅はありません。東所沢駅からは所沢駅方面への路線バスのほか、羽田空港と成田空港へ向かうバスも発着しています。武蔵野線の開業後に人口が増えた松井地区や柳瀬地区は住宅街で、松井地区にはところざわサクラタウンが建ち、東所沢駅の駅舎も外観をこの一帯の開発に合わせて改装しました。
北部の三ヶ島や富岡は、狭山茶の畑が多い地区です。南の狭山丘陵からは東川と柳瀬川が流れ出し、市の東部へ向かいます。富岡では江戸時代に川越藩主柳沢吉保のもとで三富新田の開拓が進められました。お茶だけでなく、市内ではホウレンソウやサトイモ、ニンジンの栽培も盛んです。駅前の高層マンションから茶畑まで、同じ市内でも景色の幅はかなり広いと言えます。
キャンパスと通勤路線が決める動線
三ヶ島には1987年に開設された早稲田大学の所沢キャンパスがあり、人間科学部とスポーツ科学部が置かれています。小手指駅からバスで約15分の場所で、キャンパスの南側には狭山丘陵の緑が迫ります。中富南には日本大学芸術学部のキャンパスがあり、最寄り駅は東所沢・航空公園・新所沢の三つです。並木地区には防衛医科大学校と同病院があり、市内には秋草学園短期大学もあります。市内には漫画家やアニメーターが多く住むとされ、日大芸術学部への進学をきっかけにそのまま住み続ける人もいると言われます。
この並び方を待ち合わせに置き換えると、同じ市内に住んでいても、池袋線、新宿線、武蔵野線の東所沢と使う駅が違えば、ふだんの動線が重ならないことも多くあります。最初の数通のうちに、マッチングアプリ上で最寄りの路線を確かめると、二線が交わる所沢駅で会うのか、相手寄りの駅に出向くのかがすぐに決まります。
プロペ通りか航空公園か、最初の待ち合わせ先
所沢の出会いの場は、会う段階に応じて使い分けられる三つの方向に分かれます。にぎやかな所沢駅前、公園と文化施設がまとまった航空公園駅の周辺、そして二度目以降に回したい東所沢から狭山丘陵にかけての一帯です。
| 行き先 | 降りる駅 | 会う段階と使い方 |
|---|---|---|
| プロペ通り・ファルマン通り | 所沢駅 | 人通りの多い駅前で待ち合わせる |
| 所沢航空記念公園 | 航空公園駅 | 昼の散歩と、ベンチでの会話 |
| ところざわサクラタウン | 東所沢駅 | 武蔵野坐令和神社に短くお参りする |
| 狭山湖(山口貯水池) | 西武球場前駅 | 二回目以降の半日の散策 |
| 西武園ゆうえんち | 西武園ゆうえんち駅 | 慣れてきたころの一日の予定 |
航空公園駅から始める昼の時間
航空公園駅は公園の東口のすぐ前にあり、改札を出るとすぐ緑の中に入れます。1978年に開園した約50ヘクタールの園内には日本庭園と茶室「彩翔亭」、野外ステージ、市立図書館の本館が点在し、旅客機YS-11も展示されています。ケヤキ並木と桜もあり、歩きながら話す場所に困りません。
園の隣には1993年に開館した市民文化センター「ミューズ」が建ち、敷地の芝生から直接行き来できます。大・中・小の三つのホールを持つ施設なので、公演の前後に園内を歩く組み立ても可能です。芝生とホールが隣り合う航空公園駅の周りは、夜の飲食店が並ぶ所沢駅前とは性格がまるで違います。
日が傾いたら所沢駅の西口へ
食事まで一緒に過ごすなら、所沢駅に戻るのが自然な流れです。プロペ通りを中心とする駅前は繁華街で、飲食店が多く、店の選択肢に困ることはまずありません。駅西口では西武鉄道の車両工場の跡地を含む区画整理が進み、2024年9月には駅から歩いてすぐの場所に大型の商業施設が開業し、駅の西側にも待ち合わせ場所を決められる一角が加わりました。
東所沢と狭山丘陵は二度目以降に
東所沢駅から歩いて行けるところざわサクラタウンには、隈研吾が設計した角川武蔵野ミュージアムと武蔵野坐令和神社があります。ミュージアムは図書館と美術館と博物館を一つにした建物で、展示が会話のきっかけを自然に運んできます。施設は当初の予定から延期されて2020年11月に開業し、所沢市とKADOKAWAが進める「COOL JAPAN FOREST構想」の拠点にもなっています。
狭山湖は山口貯水池の通称で、1934年に完成しました。東京都民のための水源として東京都水道局が管理し、湖畔は桜の名所として知られ、晴れた日には遠くに富士山が見えます。同じ狭山丘陵には、映画『となりのトトロ』の風景のモデルの一つとされる土地を基金が買い取って守る「トトロの森」があり、多くが散策地として公開されています。どちらも駅から少し歩く場所なので、足元はスニーカーくらいが合う、とひと言添えると親切です。
夏の暑さと冬の朝の冷え込み
内陸の所沢は夏の暑さが厳しく、猛暑日もあります。真夏の初回は屋外を短く切り上げ、夕方以降の駅前に重心を移すと無理がありません。冬は朝の冷え込みが強く、氷点下まで下がる朝もあります。公園や湖へは日の高い昼の時間帯に向かうのが快適です。雨の予報が出た日は、ミューズの公演やサクラタウンのミュージアムのように、屋根の下で過ごせる行き先に切り替えると予定を崩さずに済みます。
狭山丘陵の向こうと武蔵野線の先、相手の街で落ち合う駅
所沢市は県境に位置し、東京都側の清瀬市・東大和市・武蔵村山市・瑞穂町とも境を接しています。志木市・和光市・国立市は接していませんが、武蔵野線などを乗り継いで行ける位置にあります。
池袋線を都心方面へ、清瀬市
池袋線で所沢から都心へ向かうと、秋津の次が清瀬です。清瀬市は所沢市と境を接する東京都の市で、明治薬科大学、日本社会事業大学、国立看護大学校のキャンパスを抱えています。待ち合わせには秋津駅が便利です。駅の構内は東村山市・清瀬市・所沢市の三市にまたがり、北口のあたりは所沢市に含まれます。
拝島線沿いの市と、丘陵続きの武蔵村山市
所沢市の南に接する東大和市には、西武拝島線の東大和市駅があります。拝島線は小平駅で西武新宿線とつながっているため、所沢から新宿線で小平まで行けば、乗り換え一回で東大和市駅に着きます。東大和市で出会いを探すなら、両方の線が交わる小平駅の周辺で会うと、お互いに一本ずつの乗車で済みます。
所沢の南部に広がる狭山丘陵の緑は、境を越えて武蔵村山市の側にも続いています。武蔵村山市の大きな行事としては、村山デエダラまつりが知られています。武蔵村山にまで出会いの輪を広げるなら、拝島線の東大和市駅を待ち合わせ場所にしておけば、所沢側は東大和へ向かう場合と同じ道順で着けます。
八高線の箱根ケ崎を持つ瑞穂町
西多摩郡に属する瑞穂町も、所沢市と境の一部を分け合っています。東京狭山茶の産地でもあり、茶畑の多い所沢北部とはお茶の話でつながります。箱根ケ崎駅の東口からは入間市駅行きのバスが出ていて、その終点は西武池袋線で所沢と一本で結ばれています。入間市駅の周辺で会えば、瑞穂の相手はバス、所沢側は電車と、それぞれの足で向かえます。
武蔵野線と東上線の沿線、三芳町・志木市・和光市
富岡地区と同じく三富新田として開拓された土地は隣の三芳町にも広がり、境をまたいで平地林と畑の景色が続きます。三芳町に住む相手とは、所沢駅の改札を待ち合わせの基準にすると、会ったあとそのままプロペ通りへ歩いて食事に移れます。
志木市と和光市へは、東所沢駅から武蔵野線に乗り、二駅先の北朝霞で降りて、東武東上線の朝霞台駅へ乗り継ぎます。東上線は朝霞台から一方が志木方面、反対側が和光市方面です。
田子山富士塚という国の重要有形民俗文化財が志木市にあり、新河岸川沿いには江戸時代のいろは樋にちなむいろは親水公園が整えられています。和光市にも、江戸時代に河岸、つまり川の荷揚げ場があった新倉という地区があり、川と暮らしの歴史は両市に共通する話題です。北朝霞駅と朝霞台駅は駅前の広場を共有し、屋根の付いた通路でつながっています。所沢から来る側は武蔵野線の改札を、志木や和光から来る側は東上線の改札を出て、雨の日でもその広場で顔を合わせられます。
新秋津から西国分寺を経て、国立市
国立市へも、武蔵野線が足がかりになります。新秋津駅から武蔵野線で新小平、西国分寺と進み、中央線に乗り換えて一駅で国立駅です。国立は1926年から計画的な街づくりが始まった街です。国立での出会いを考えるなら、乗換駅の西国分寺で会う形が組みやすくなります。新秋津駅へは、所沢側から東所沢駅で武蔵野線に乗るか、池袋線の秋津駅から歩いて向かえます。
祭囃子の十月と公園の行事、所沢で関係を育てる一年
例年10月に開かれるところざわまつりは、明治初期から続く祭りで、戦前は所澤神明社の秋の例大祭でした。所沢駅西口からプロペ通りやファルマン通りにかけて車両が通行止めになり、山車と神輿が曳かれ、重松流祭囃子が通りに響きます。近年はサンバの行列も加わりました。初対面で歩いた駅前の通りを、まつりの日にもう一度二人で歩けば、同じ道がまったく別の表情を見せてくれます。
航空記念公園でも、例年4月に所沢市民文化フェア(航空発祥祭)が開かれ、例年10月には所沢市民フェスティバルの会場になります。航空発祥祭の開催日は、声をかける前に市の発表で確かめておきます。春の公園は桜の季節とも重なり、10月はところざわまつりと市民フェスティバルが同じ月に並ぶため、駅前の祭りと公園の催しのどちらに誘うか、相手の好みで選べます。
関係が少し進んだら、行き先を丘陵側へ広げられます。西武園ゆうえんちは2021年に1960年代の昭和をテーマとして再開業した遊園地で、園内には「夕日の丘商店街」があり、例年夏には花火のある催し、冬には雪遊びの催しが行われます。最寄りの西武園ゆうえんち駅へは、西武球場前駅から西武山口線で向かえます。西武グループが本拠を置く所沢には、プロ野球の埼玉西武ライオンズが本拠地とするベルーナドームもあり、観戦を一日の予定に組み込むこともできます。
帰り道が分かれる所沢駅を、二人の起点に
池袋線沿いに住む人と新宿線沿いに住む人が付き合い始めると、所沢駅は会う場所であると同時に、帰り道が分かれる場所にもなります。食事のあと改札まで一緒に歩けば、そこから先はそれぞれ自分の線で乗り換えなしに帰れます。遅い時間になっても、相手の最寄り駅まで送っていくかどうかを毎回考える必要はありません。小手指や狭山ヶ丘に住む人も、航空公園や新所沢に住む人も、所沢駅を軸にすれば次に会う日の段取りを決めるのに手間取りません。
恋活の段階を過ぎて婚活を意識し始めると、将来どの沿線に住むかという話も出てきます。所沢市内だけでも、駅によって住まいの表情は大きく変わります。休日に実際の街を二人で歩いてみると、話が地に足のついたものになります。
所沢で彼女探しを始めるなら、最初の手順はこのページの申込欄へのメールアドレスの記入です。