布施・河内・枚岡、三つの市が一つになったまち
東大阪市は1967年に布施市・河内市・枚岡市の3市が合併して生まれ、2005年に中核市になりました。旧市の名前のうち、布施と枚岡はいまも駅名として使われています。近鉄奈良線で布施駅から東へ進むと、河内小阪や河内花園などの駅を過ぎ、やがて枚岡駅、石切駅と山のふもとに近づきます。東側には生駒山系の山並みが連なり、自然が多く残る地域です。市内には長瀬川・恩智川・玉串川・第二寝屋川が流れています。
街の顔は一つではありません。中小の製造業が集まり、技術力の高い町工場が多い「ものづくりのまち」であると同時に、花園ラグビー場を抱える「ラグビーのまち」としても知られています。地元の相手との初対面なら、ラグビーや町工場の話題は、互いの暮らしを知る入り口になります。
東西に延びる近鉄、南北をつなぐJR
東大阪の線路は、多くが東西に向かって敷かれています。近鉄奈良線は布施駅を起点に、長さ3,494mの新生駒トンネルで生駒山地を抜け、26.7km先の近鉄奈良へ向かいます。2009年に阪神なんば線が開業してからは、尼崎や神戸三宮方面への直通列車が主体になりました。近鉄大阪線も布施から俊徳道・長瀬・弥刀を通り、さらにOsaka Metro中央線の高井田・長田、近鉄けいはんな線の長田・荒本・吉田・新石切が市内に駅を持っています。北部ではJR学研都市線(片町線)の徳庵・鴻池新田が使えます。京橋と木津を結ぶこの線は、多くの列車がJR東西線へそのまま乗り入れます。
南北の移動を受け持つのがJRおおさか東線です。旧城東貨物線を旅客化した路線で、市内には高井田中央・JR河内永和・JR俊徳道・JR長瀬の各駅があります。放出から久宝寺までの区間が2008年に開業し、2019年に新大阪まで延び、2023年には大阪駅の地下ホームにも入るようになりました。学研都市線とは放出駅で行き来できます。長瀬駅は近畿大学の本部がある東大阪キャンパスの最寄りで、駅から歩いて約10分です。奈良線の八戸ノ里駅からなら、バスを使うか、歩いて約20分かかります。市内にはほかにも大学がいくつかあります。車なら近畿自動車道と阪神高速13号東大阪線が市内を通っています。
こうした路線の形から、相手が同じ東大阪市に住んでいても、奈良線の沿線と学研都市線の沿線では乗り換えを挟むことになります。メッセージの段階で駅名と一緒に路線名も教えてもらえば、どこで会うかの見当がすぐにつきます。
布施駅は線ごとに階が違う
布施駅の周辺は市内の商業の中心で、駅前には「ブランドーリふせ」などのアーケード商店街があります。駅は奈良線が4階、大阪線が3階という二層の高架です。改札の前で待ち合わせるなら、相手がどちらの線で来るかを先に伝え合っておくと行き違いを防げます。奈良線と大阪線のどちらの沿線に住む相手とも、乗り換えなしで会える駅です。一方、けいはんな線の荒本や吉田から来る相手には乗り換えが必要になります。
学研都市線の先、淀川の北、大和川と生駒山の向こう
ここで取り上げる周辺の八つの市町のうち、東大阪市と市境を接しているのは奈良県の平群町だけです。ほかは別の市をはさんだ先にあるので、相手の住む方面へ延びる路線ごとに考えると、待ち合わせ場所を決めやすくなります。
学研都市線で北東へ(四條畷市・交野市)
鴻池新田や徳庵からJR学研都市線に乗り、京橋とは反対の方向へ進むと、住道・野崎・四条畷を経て忍ケ丘に着きます。忍ケ丘駅は四條畷市内にあるJRの駅で、市域の3分の2を北生駒山地が占めるこの市には、四條畷神社や飯盛山城跡が残ります。四條畷で出会いを探す場合は途中の住道駅を待ち合わせにすると、どちらも同じ線に乗ったまま着けます。
同じ線をさらに先へ進むと、星田・河内磐船と交野市の駅が続きます。四條畷市と接する交野市は、磐船神社や、ほしだ園地の吊り橋「星のブランコ」、天野川にちなむ七夕伝説で知られる市です。交野市での出会いを考えるなら、待ち合わせは四条畷駅が目安になります。駅名は四条畷でも、所在地は大東市です。
淀川を渡って北へ(摂津市)
淀川の右岸に広がる摂津市には東海道新幹線の鳥飼車両基地があり、鳥飼なすが特産として知られています。淀川をはさむため、待ち合わせは京橋か大阪駅にするのが現実的です。東大阪からは鴻池新田や徳庵から学研都市線で京橋まで乗り換えなしで行けますし、おおさか東線なら大阪駅まで出られます。摂津側もJR千里丘駅から大阪駅に出られるので、京橋か大阪駅か、相手の使う線に合わせて決めれば十分です。
近鉄大阪線とJRで南東へ(柏原市・藤井寺市)
近鉄大阪線を弥刀から先へ乗り続けると、いくつかの駅を過ぎて法善寺・堅下・安堂・河内国分と柏原市の駅が並びます。ぶどう栽培が盛んでワイナリーもある柏原市では、市役所の近くで大和川と石川が合流します。柏原で出会いを求めるなら、途中の近鉄八尾駅を待ち合わせにすると、どちらも乗り換えがいりません。
古市古墳群は2019年に世界遺産となり、その一部が藤井寺市にあります。西国三十三所の第5番札所である葛井寺も市内です。藤井寺側は道明寺駅から近鉄道明寺線で柏原駅へ、東大阪側はおおさか東線で久宝寺に出てJR大和路線で柏原駅へ。どちらも乗り換えを挟みますが、柏原駅で落ち合う形にまとまります。
生駒山の東、奈良県の三町(平群町・三郷町・王寺町)
生駒山地と矢田丘陵にはさまれた平群町には、近鉄生駒線の元山上口・平群・竜田川駅があります。境は山の中を通り、山を越えて結ぶ鉄道はありません。平群町での出会いなら、会う場所は生駒駅です。平群からは生駒線で、東大阪からは奈良線の石切や、けいはんな線の新石切を経て向かえます。
大和川の北側に位置する三郷町には龍田大社があり、JR大和路線の三郷駅と、近鉄生駒線の信貴山下・勢野北口駅があります。三郷駅から大和路線で大阪方面へ向かってもらえば、おおさか東線の終点でもある久宝寺駅で落ち合えます。
路線がいくつも集まる王寺駅には、JR大和路線・和歌山線と近鉄生駒線が乗り入れ、町内では国道25号と168号が交わります。町には達磨寺もあります。生駒線に乗れば平群を通って生駒駅まで、大和路線なら久宝寺駅までと、王寺の相手とは二つの方向から待ち合わせを組めます。
初めて会うなら布施、東花園、枚岡、石切のどこにするか
東大阪で出会いの場を考えるとき、駅前の店だけを思い浮かべると布施に集中しがちです。実際には奈良線を東へ進んだ先に、公園と神社が駅の近くにまとまっています。マッチングアプリでのやり取りを経て初めて顔を合わせるなら、歩く距離と会ったあとの流れで選ぶと迷いません。
| 待ち合わせ先 | 駅から歩く目安 | 会ってからの流れ |
|---|---|---|
| 布施駅前のアーケード商店街 | 駅前 | 屋根の下を歩きながら入る店を決められる |
| 花園中央公園(ラグビー場の周辺) | 近鉄奈良線東花園駅から10〜15分ほど、けいはんな線吉田駅から約15分 | 園内を歩き、科学館とプラネタリウムのある「ドリーム21」や市民美術センターへ |
| 枚岡神社 | 近鉄奈良線枚岡駅からすぐ | 参拝のあと、枚岡公園の展望台まで足を延ばす |
| 石切劔箭神社と参道 | 石切駅から参道を通って約15分、けいはんな線新石切駅から約7分 | 占いの店や漢方薬の店が並ぶ参道を歩く |
1987年に開園した花園中央公園には、ラグビー場のほかに野球場の花園セントラルスタジアムや多目的グラウンドもあり、園内にはラガーステーションやドッグランも設けられています。四季の花やスポーツ、芸術を楽しめる公園として紹介されています。花園ラグビー場は1929年に開場した歴史あるグラウンドで、2015年から市が所有し、改修を経て2019年のラグビーワールドカップでは試合会場になりました。現在は花園近鉄ライナーズの本拠地で、FC大阪も使っています。試合を一緒に見るところから始めるのか、試合のない日に公園として歩くのか。誘う段階で、どちらにするかを相手と相談してください。
枚岡神社は河内国一宮で、中臣・藤原氏の祖神として春日大社にも祀られる天児屋根命を祭神としています。生駒山系の枚岡山・額田山のふもとに広がる府営の枚岡公園は、1958年に金剛生駒国定公園に編入された公園で、暗峠を越える国道308号(暗越奈良街道)にもつながっています。生駒山登山の起点でもあり、枚岡展望台と額田展望台があります。展望台を目指すなら坂道を歩くので、歩きやすい靴で来てほしいと事前に一言添えておくと親切です。
「石切さん」と呼ばれる石切劔箭神社は、でんぼ(腫れ物)の神様として親しまれ、お百度参りでも知られています。境内では願をかけて歩く人の邪魔にならないよう、話し声と立ち位置に気を配りたい場所です。
枚岡や石切で雨に降られたら、奈良線で西へ戻る手があります。東花園で降りればドリーム21の館内で科学館やプラネタリウムに寄れますし、布施まで乗れば屋根のある商店街を歩けます。
時間帯で分けるなら、明るいうちは東側の公園や神社、日が暮れてからは布施駅の周辺と考えておくと、帰りの電車まで含めて計画を立てられます。枚岡や石切は山のふもとの駅なので、夕方以降に展望台や参道を歩く予定は初回には入れず、お互いに慣れてきた二回目以降に回すほうが相手も安心できます。
二回目からは季節の行事と沿線の行き来で
初回に駅前で会ったなら、二回目は少し足を延ばす段階です。東大阪には、決まった時期に人が集まる場所がいくつかあります。
- 春は花園中央公園の桜。家族連れでにぎわう時期で、そのあとには菖蒲の季節が続きます。石切劔箭神社の春季祭礼は4月15・16日です。
- 夏は8月3・4日に石切劔箭神社の夏季祭礼があります。
- 秋は10月中旬に枚岡神社の秋郷祭、10月21・22日に石切劔箭神社の秋季祭礼があり、枚岡公園では紅葉が楽しめます。
祭礼の日付は例年のものなので、その年の日程は神社の案内で確かめてください。日付が決まっている行事は、次に会う約束を自然に切り出すきっかけになります。
会う順番に沿線の流れを重ねるやり方もあります。一度目は布施の駅前、二度目は東花園の公園、三度目は枚岡の神社というように、奈良線を西から東へたどると、毎回違う景色の中で話ができます。行き先に迷ったら、瓢箪山稲荷神社や往生院六萬寺、鴻池新田会所、樟徳館、田辺聖子文学館、東大阪市文化創造館など、市内にはまだ候補があります。
住んでいる沿線が違う二人なら、会う場所を一方に寄せ続けないことが大切です。学研都市線側に住む相手とは、おおさか東線を使えば南北を行き来できます。平日に時間を取りにくい社会人どうしなら、月に一度は相手の沿線まで出向くと決めておけば、電車に乗る時間がどちらか一人に積み重なりません。
恋人として付き合い始め、結婚を意識した婚活の段階に進んだら、お互いの最寄り駅の周りを一度ずつ歩いてみてください。どちらの沿線で暮らすかを話し合う材料が、そこで自然に見つかります。
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