初対面はプロムナードかシリウス、慣れてきたら泉の森へ
大和の出会いスポットを駅単位で考えると、最初に挙がるのは大和駅の東側です。大和駅は小田急江ノ島線と相鉄本線が交わる乗換駅で、相鉄のホームは1993年から地下にあります。駅の東へ延びるプロムナードは、かつての線路の上につくられた歩行者用の道です。車を気にせずに並んで歩けるので、改札で落ち合ったあと、最初の数分をここで過ごすと気持ちがほぐれます。
プロムナードをまっすぐ進んだ先の南側に建つのが、大和市文化創造拠点シリウスです。2016年に完成した建物で、やまと芸術文化ホール、大和市立図書館、生涯学習センター、屋内こども広場がひとつにまとまっています。待ち合わせ先が図書館なら、相手が少し遅れても本棚の前で待てますし、雨の日や日差しの強い夏の午後でも予定を崩さずに済みます。2階の屋外には大和天満宮があり、館内を回るついでに参拝できるのも、この施設ならではです。
ホールはメインが1,007席、サブが272席の二つです。初対面の日に館内を歩きながら公演の案内に目を通すと、次に会う日の候補がひとつ増えますし、相手の好みもつかめます。
二度目、三度目に少し長く歩くなら、泉の森が候補になります。引地川の水源地を中心に、国道246号をはさんで約42haが整えられた公園で、特別緑地保全地区にもなっています。始まりは1982年で、上草柳調整池を整備し、その周りを公園として開いたのが最初でした。市の中心部に水源をもつ引地川は、このあたりから市域の西部を南へ流れ出していきます。駅から歩いて行ける距離ですが園内も広く、スニーカーで出かけられる日を選んだほうが楽しめます。
森のなかの見どころ
米マツを使った斜張橋の緑のかけ橋、水車小屋、郷土民家園が園内に点在し、湿生植物園ではハナショウブやアヤメが育てられています。自然観察センターのしらかしのいえには展示と図書室があり、展望デッキからは森を一望できます。運営にはボランティアが協力しているそうです。公園の南端では東名高速道路をくぐった先に、ふれあいの森が続いています。園内にはふれあいキャンプ場もあり、散策だけで終わらない使い方ができる公園です。
春は市の南部、高座渋谷へ
桜の季節には、小田急江ノ島線の高座渋谷駅に目を向けてみてください。三椏で知られる常泉寺や、引地川沿いに続く千本桜と呼ばれる桜並木の最寄駅で、毎年春になるとにぎわいます。並木は引地川の流れに沿って続くので、駅から川へ出て、花の下を歩いてから戻るだけでも春らしい半日になります。スポーツ好きの相手と会うなら、大和スタジアムや温水プールHOPのある引地台公園や、大和ゆとりの森も市内で選べます。
屋外を選ぶ日は、季節ごとの歩きやすさの差も考えに入れます。夏は暑い日が多いので、屋外を長く歩く計画は避け、昼はシリウスで過ごして夕方から外へ出る段取りにすると疲れません。冬は朝の冷え込みが厳しい日もあり、泉の森を歩くなら日が高くなる昼前後に待ち合わせると、体が冷えきる前に森をひと回りできます。
8つの駅に分かれた生活圏、北の中央林間と真ん中の大和
市域は東西3.22km、南北9.79kmと縦に長く、相模野台地の上で北から南へゆるやかに下っています。高低差は38mありますが丘陵の起伏はほとんどなく、市内のどこに住んでいても最寄り駅まで歩いて比較的短い時間で着けます。
市内の駅を路線ごとに挙げると、小田急は中央林間・南林間・鶴間・大和・桜ヶ丘・高座渋谷の6駅、相鉄は相模大塚と大和、田園都市線は中央林間とつきみ野です。大和駅からは小田急で新宿へ、相鉄で横浜へ、どちらも1時間以内で出られます。位置は神奈川県のほぼ中央で、東京都心から40kmから50km、横浜市街から20kmの圏内にあり、東京都区部や横浜市へ通う人の多い住宅都市です。
平日の夜に会う約束なら、相手が相鉄で横浜から戻るのか、小田急で新宿方面から戻るのかによって、地元に着く時間が変わります。乗換駅の大和を待ち合わせにしておけば、どちらの路線で帰ってきても降りる駅は同じです。相手の帰り道が読めていれば、食事の店を出る時刻も無理なく決められます。
北の玄関口にあたる中央林間駅は、田園都市線の終着駅であり、小田急江ノ島線との乗換駅でもあります。駅の周りには商業施設も集まっていて、北部に住む人なら買い物と待ち合わせを一か所で済ませられます。小田急の駅は1929年に「中央林間都市駅」として開業し、1941年に今の駅名へ改められました。名前の由来は戦前の林間都市計画で、この計画は途中で行き詰まりましたが、駅名の「林間」にその名残がとどまっています。田園都市線の中央林間駅が開業したのは1984年4月9日で、小田急の駅ができてから半世紀以上たって、北部にもう一本の路線が加わりました。ひとつ南の南林間駅も、同じ1929年に「南林間都市駅」として開業し、1941年に改称された駅です。
西鶴間一丁目にある鶴間駅も1929年に開業した小田急の駅で、周辺には大和市役所と大和市立病院が集まり、旧国道246号にあたる矢倉沢往還、通称ライラック通りが通っています。下鶴間を抜けるこの往還は、現在の大山街道にあたる古い道筋です。市のさらに南側では、桜ヶ丘駅が1952年に開設されました。
東の市境は境川で、川をはさんで町田市や横浜市の瀬谷区・泉区と向き合っています。厚木基地は綾瀬市と大和市にまたがり、大和市側の部分は市の面積の約4%にあたります。
市名の由来は少し変わっています。明治期、当時の鶴見村が分村の危機を迎えた際に、県知事が「大きく和する」という意味を込めて村名を改めたのが始まりとされています。市制施行は1959年2月1日です。
市内の駅を北・中・南に分けてみると、北には田園都市線と小田急が交わる中央林間、中ほどには相鉄の相模大塚と乗換駅の大和、南には桜ヶ丘と高座渋谷があります。二人の住まいがそれぞれどのあたりに近いかを地図の上で並べてみるだけで、初めて会う駅の候補はおのずと二つほどに絞れてきます。北端の中央林間から南の高座渋谷までは小田急江ノ島線の一本でつながっているので、二人とも小田急沿線に住んでいれば、家が北と南に離れていても、乗り換えのない駅をひとつ選べば足ります。
綾瀬・海老名・座間、そして愛川町の相手と会う駅
大和市は西で座間市・海老名市・綾瀬市と接し、南は藤沢市、北は相模原市と町田市に囲まれています。このうち西の方面へは相鉄本線が延びていて、綾瀬や海老名、その先の町に住む相手と会うときは、この路線の駅を基準に選ぶと迷いが減ります。
三つの川が流れる綾瀬市
西で境を接する綾瀬市は、西部を目久尻川、中部を比留川が流れ、東南部で蓼川が比留川に合流します。地名には、これらの流れが綾のような地形をつくることにちなむという説があります。綾瀬で出会いを求めるなら、落ち合う駅には大和市内にある相鉄本線の相模大塚駅を挙げておきます。大和駅から相鉄で乗り換えずに行ける駅なので、小田急沿線に住む側も、乗り換えは大和での一度で済みます。
3路線が集まる海老名と、崖で東西に分かれる座間
同じく西側で接する海老名市は相模川の左岸に広がり、奈良時代には相模国分寺が置かれていました。跡地が国の史跡になったのは1921年です。海老名駅は小田急・相鉄・JR相模線の3路線が集まる駅です。
座間市は、南北に縦断するJR相模線の東側の崖を境に、西が相模川沿いの低地、東が相模野台地の高台と、地形がはっきり分かれる市です。市内には小田急小田原線の相武台前駅と座間駅があります。座間に住む相手とは、路線が交わる海老名駅を目印に決めれば、どちらも乗り換えに迷いません。
宮大工の里をもつ愛川町
大和市とは境を接していないものの、海老名駅を経由して行き来できるのが愛川町です。西部の半原地区は古くから宮大工の職人で知られ、半原宮大工は江戸城の修復にもかかわりました。一方で住宅や工業、商業は東部の中津地区に集まり、1966年には内陸工業団地もできています。愛川町に住む相手と会う日は、海老名駅を合流先にして、どの改札の前で待つかまで先に伝えておきましょう。
阿波おどりの夏とよさこいの秋、付き合いを深める大和の一年
大和市の一年は、例年1月のどんど焼き、2月の節分例大祭から動き出します。5月には大和市民まつりがあり、付き合い始めて間もない時期でも、身構えずに誘える街の行事として使えます。実際に一緒に出かけてみると、相手がどの行事に親しんできたのか、地元での過ごし方が自然と見えてきます。
夏の大きな行事は、例年7月に大和駅東側商店街で開かれる神奈川大和阿波おどりです。昭和から平成、令和へと受け継がれてきた大会で、駅のすぐそばが会場になります。改札を出て東側へ歩けば会場の商店街なので、待ち合わせは大和駅の改札で足ります。前もって調べておくのは、7月のうちどの日に開かれるかだけです。初めて会った日にプロムナードを歩いた二人なら、同じ駅の東側が踊りの会場に変わる様子を見るだけで、見慣れた道がまったく違う表情に映ります。例年8月の大和天満宮例大祭は、シリウスの2階屋外にあるあの神社のお祭りです。最初の待ち合わせでシリウスを使っていれば、季節を変えてもう一度訪ねるきっかけにできます。秋は例年10月の渋谷よさこい祭が控えていて、夏の阿波おどりとは趣の違う踊りを見比べられます。
行事のない週末には、緑道を一緒に歩くのも大和らしい過ごし方です。大和歩行者専用道(大和遊歩道)は、かんがい用水路を歩行者と自転車だけが通れる緑道に整えたもので、相模原市の相模緑道緑地から続いています。車の入ってこない道なので、並んで歩きながらゆっくり言葉を交わせます。もっと遠くまで行きたい二人には、大和市山王原から藤沢市鵠沼海岸まで境川沿いを走る延長20.1kmの藤沢大和自転車道があります。市の東の境をなす川に沿って南へ下り、海岸まで出てから引き返すと、一日をまるごと使った遠出になります。歩く日と自転車の日を交互に入れると、同じ市内でも景色の違う週末が続きます。
歴史に興味のある相手なら、深見城の跡に整えられた深見歴史の森、つる舞の里歴史資料館、下鶴間ふるさと館を順に訪ねる一日も組めます。泉の森の郷土民家園を加えれば、市の南北をまたぐ小さな歴史散歩になります。
恋活から一歩進み、婚活として先のことを話しはじめたら、相手の暮らす駅の周辺を実際に歩き、通勤や買い物の道筋を見ておくと、将来の住まいを話すときの材料になります。中央林間の近くなら田園都市線と小田急、大和駅の近くなら小田急と相鉄が使えるというように、市内のどこを選ぶかで出やすい方面が変わります。勤め先が都内と横浜に分かれている二人にとって、どちらの方向にも線路が延びている大和市は、一緒に暮らす場所として現実的に検討できる街です。
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